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地価動向に対する国民の意識調査(平成22年11月~12月)

今後の地価に対する値下がり/値上がり希望

値下がり希望が低下していた前回までの調査とは逆に、一転して値下がり希望が上昇。

理由別
具体的な生活メリットだけでなく、日本経済回復の視点に立った理由が増加。

世代別
住宅取得世代といわれる30代・40代では「土地を購入しやすくなる」、50代では「税負担が軽減される」を最多の理由に「値下がり希望」が強く、60代以上では「所有不動産の資産価値が高まる」を最多の理由に「値上がり希望」が強い。なお、値下がり/値上がりのいずれにおいても、停滞する国内景気の状況を憂慮する理由が増加。

持ち家の有無別
「持ち家あり」は「税負担が軽減される」を最多の理由に「値下がり希望」が上昇し、「(相続により)将来的に持ち家あり」は「土地を購入しやすくなる」を最多の理由に「値下がり希望」が上昇している。「賃借」は「土地を購入しやすくなる」を最多の理由に値下がり希望が強い。

年収別
1,000~1,500万円を除いては「値下がり希望」が「値上がり希望」を上回った。

職業別
主婦、個人経営者、パート/アルバイト、学生では「値下がり希望」が多いが、公務員、会社員は「値上がり希望」が多い。

3~5年後の地価動向の見込み

3~5年後の地価は「上がっている」とする人は1割で、「変わらない」が増加。依然、「下がっている」が最多だが、前年調査より2.5ポイント減少した。

地価推移と国民の地価動向に対する意識の変化

地価の上昇感もない中で「値下がり希望」が前年比増となっているのは、国内経済におけるデフレ傾向加速により、土地の購入代金にしても、税負担に代表される維持費にしても、更なる割安感を求めて値下がりを良しとする消費者心理が背景にある。
また、「値下がり希望」の理由では、「景気回復に役立つ」「産業の海外流出を防ぐ」と不動産取引の活性化や立地コストの抑制を日本経済の回復に結び付ける意見も多く、長期にわたる個人消費の低迷や国際的競争力が弱まりつつある日本経済に対する閉塞感や危機感が国民の間で高まっていることの表れとみてとれる。

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