現在の不動産を取り巻く環境は、人口減少や経済構造の変化さらに長引く景気低迷更に3月の東日本大震災を受け売買量・売買価格共に厳しい状況下にある。昨今の不動産価格は
・三大都市圏と地方
・三大都市圏内でも、圏域別あるいは中心部と周辺
・地方の県庁所在地でも地域中核都市と他の県庁所在地
・同一県内で県庁所在地市とその他の市
・同一市内で人気の高いあるいは利便性の高い地区とその他の地区
など二極化現象が鮮明になっている。
目次
1.流通状況
商業地の状況は、全国的に依然として『悪い(「悪い」と「やや悪い」)』状況が続いている。住宅地は商業地に比べるとやや動きがあるが地方と三大都市圏で差がある。先行きは商業地・住宅地いずれも現在より『良くなる(「良くなる」と「やや良くなる」)』との予想。
2.地価動向
商業地は地方と三大都市圏で差があるが依然として下落傾向。先行きは、三大都市圏では下落に歯止めがかかるとの予想だが地方は下落が続く。住宅地の現状は全体的には『下落傾向(「下落」と「やや下落」)』が続いている。先行きは、地方・三大都市圏いずれも現在よりは上昇するとの見方だが、特に三大都市圏予想は地方に比べ上昇するとの予想が強い。
3.地域の不動産市場に影響を与える要因
最も影響を受けている要因は「人口の増減」特に地方で顕著。
4.東日本大震災の不動産市場への影響
「地盤の強度」・「建物の耐震性」は流通・価格に即影響。「立地条件」は十分意識され影響はあるが影響度の把握は時期尚早。「マイホームから借家志向へ」は一時の現象で日本人のマイホーム志向は変わらない。
5.テナント需要
オフィス・商業施設は、地方・三大都市圏いずれも「弱く」先行き好転する見通しはない。住宅は、現在・先行きとも、三大都市圏は「普通」だが地方は「やや弱い」。
6.個人の住宅購入に対するアドバイス
マンション・戸建ていずれも購入は「1~3年以内」。
7.不動産投資信託(J-REIT)への投資
魅力を感じない人が大多数。
8.還元利回り
地方は「7%台~」・「8%台~」が中心で「10%台~」も多い。三大都市圏では「5%台~」が中心。
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