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三友地価予測指数(2020年3月調査)

商業地:地価の上昇ピッチは東京圏と名古屋圏で強まり、大阪圏では弱まる。

 商業地指数の「現在」は、東京圏が83.9、大阪圏が73.2、名古屋圏が84.4 となりました。前回との比較では、東京圏は80.6 から上昇、大阪圏は78.1 から下落、名古屋圏は79.2 から上昇しています。ただし、「先行き」は東京圏が59.7、大阪圏は53.6、名古屋圏は43.8 と、いずれも現在より慎重な見方が強まっています。

 いよいよ、景気の節目とされる2020 年を迎えました。東京のオフィス市場では、大量の新規供給にもかかわらず、Aクラスビルの空室率は4四半期連続で1%を下回り、成約賃料も4万円/坪前後の水準を維持しています。ただし、中国経済の減速や、新型コロナウイルスによるインバウンド需要の減退等、国内経済は不安材料を抱えています。今後、個人消費や設備投資が低迷して企業業績が伸び悩めば、賃料負担力も徐々に弱まり、オフィス賃料は長期的には下落局面に入ることが予想されます。大阪や名古屋も現在はタイトな状況にありますが、東京が下がり始めれば、他の都市も下がることになるでしょう。なお、今回の調査における大阪圏での指数の下落は、インバウンドへの依存度が高い関西圏では新型コロナウイルスに対する警戒感が他の圏域よりも強かったものと思われます。

 この数年はネット通販に押され気味の実店舗ですが、最近はAIを使った無人店舗や、コラボ商品を中心に期間を限定して出店するポップアップストア等が見受けられます。日本はアメリカほどオーバーストアではないとも言われますが、これからの実店舗にはネット通販の発信地となるような創意と工夫が必要なのかもしれません。

 一方、ネット通販を支える物流業界では、顧客ニーズの多様化に伴い、より先進的な施設に対する需要が一段と高まっています。このため、大量の新規供給にもかかわらず、全体として空室率は下がっており、Jリートの運用資産高も約3.5 兆円とオフィス(約9.4 兆円)、商業施設(約3.8 兆円)に次ぐ規模にまで成長しています。

住宅地:地価の上昇ピッチは東京圏で強まり、大阪圏と名古屋圏でもやや強まる。

 住宅地指数の「現在」は東京圏が70.9、大阪圏が64.3、名古屋圏が81.3 となりました。前回との比較では、東京圏は66.0 から上昇、大阪圏は62.9 からやや上昇、名古屋圏は79.2 から上昇しています。ただし、「先行き」は東京圏が48.4、大阪圏は50.0、名古屋圏も50.0 と、いずれも現在より慎重な見方が強まっています。

 首都圏では、新築マンションの売れ行きが鈍っています。2020 年を見据えた開発ラッシュに消費増税が重なったこともあり、最近は「売主が個人であれば消費税のかからない」中古マンションに人気が集まっています。日本人はもともと新築志向が強いですが、最近は外国人投資家の「売り」で中古市場でも優良物件が増えており、今後は戸建住宅も含めて中古市場が欧米並みに活性化することが期待されています。賃貸市場に関しても、東京では人口流入が続いていることもあり、物件数が増えているにもかかわらず、成約賃料は上昇傾向を維持しています。

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