商業地:建築費の高騰により再開発が鈍化した東京圏はピークアウトの可能性
商業地指数の「現在」は、東京圏が79.7、大阪圏は83.1、名古屋圏は77.3となりました。前回との比較では、東京圏は83.4から下落、大阪圏は78.8から上昇、名古屋圏は66.0から大きく上昇しています。不動産市場は2026年も堅調に推移するとの見方が多いですが、東京圏の地価自体は既に天井に達している可能性があります。
業績が好調で企業の成長志向が強まった結果、東京のオフィス市場では拠点統合や増床の動きが目立ちます。2025年は2024年の倍以上ものAクラスビルの大量供給がありましたが、コロナ禍明けの大量供給となった2023年当時とは異なり、空室率は著しく改善し、賃料も上昇傾向が強まっています。建築費が高騰した影響で再開発自体は鈍化していますので、オフィス市場では今後もしばらくは現在の好況が続くことになりそうです。
物流市場では、トラックドライバー等に対する残業規制の影響で特に物流拠点間の長距離輸送が大きな影響を受けています(いわゆる2024年問題)。このままでは、2030年には3割の荷物が運べなくなり、企業の生産活動等に重大な支障が生じる危険性(物流クライシス)が指摘されています。物流業界では、民間主導で自動運転トラック等をはじめとしてDXによる省人化が進められていますが、国も対策に乗り出しており、物流効率化法では荷主側にも物流効率化計画の提出やCLO(物流統括管理者)の設置等を義務づけています。
2025年の訪日外客数は4,200万人と、過去最高を記録した2024年の3,700万人を上回りました。直近では日中問題の影響で団体客のキャンセルが目立ちますが、最近はホテルの客室管理システムがOTAのプラットフォームと連携しているため、中華系の事業者を除けば大きな損失は出ていないようです。
住宅地:タワマン価格がパワーカップルの上限を超えた東京圏は上昇幅が縮小
住宅地指数の「現在」は、東京圏が79.8、大阪圏は77.7、名古屋圏は75.0となりました。前回との比較では、東京圏は82.0から下落、大阪圏は73.1から上昇、名古屋圏は68.3から上昇しています。住宅地でも東京圏の上昇幅が縮小していますが、都心部ではタワマンの販売価格が2億円を突破し、さすがに売行きが鈍っています。
マンション市場では、都心部における高額物件の供給は一段落した模様ですが、東京では市部がかつてない供給ラッシュとなっているほか、定期借地権方式による分譲マンションも増加傾向にあります。
インバウンド市場では、いわゆるハイエンド観光を体験した海外富裕層が日本での一時居住を希望するケースが増えており、この影響で今後はホテルコンドやブランデッドレジデンス(ホテル名を冠したマンション)が増加する可能性があります。一方、相続税改正の影響で小口化商品を使った節税はできなくなるため、小口化業者による高値買いを見込んだ賃貸マンションの供給は減少するものと思われます。
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