銀行法務21」タグアーカイブ

ABL融資の対象先企業の事業再生に伴う在庫(棚卸資産)評価

 在庫・売掛金担保融資(ABL:Asset Based Lending)とは、借り手企業のキャッシュフローの源泉となる動産や金銭債権等の流動性のある事業資産の価値に着目して、企業の信用リスクを補完する融資手法です。これまでの金融機関の融資は不動産担保が中心であったために、自己査定上ABL融資は、不動産担保融資に準じた取扱いがなされてきましたが、処分可能性の観点から担保としての脆弱性が指摘され、一般担保化は困難とされてきました。 続きを読む

機械設備評価のマーケットアプローチとは?

 機械設備の評価は、資産の特性に応じて、コストアプローチ、マーケットアプローチ、インカムアプローチによって行われます。その中でも搬入搬出が比較的容易なものや、汎用性のあるものは中古市場より取引事例が入手可能であるため、マーケットアプローチの採用を検討したいところです。 続きを読む

年代物の機械設備はどうやって評価するのか

 今回は、港湾倉庫業のM&Aにおける、年代物の機械設備の評価についてご紹介します。

 事業再編の際に連結子会社化した社歴の長い会社の株式取得価額を時価配分するため、取得原価配分(PPA:Purchase Price Allocation)を行うための機械設備評価について依頼を頂きました。 続きを読む

不足する信用余力の補完策 -機械設備の時価評価について-

 金融機関においては、既存の取引先について、すでに融資可能な最大限まで融資している場合が多く、不動産担保以外に不足する信用余力の補完策を見いだせていないのが現状です。このようななかで、既存の取引先を改めて評価し、従来では担保価値がないと思われていた機械設備、棚卸資産といった実物資産に関する評価を行うことは、融資先の財務情報の信頼性向上と、非財務情報の分析・把握を通じた担保力向上につながるのではないでしょうか。 続きを読む