事業開発本部」タグアーカイブ

-動産評価精通者への道のり-海外資産の評価

 今回は海外に所在する資産(日本企業の現地法人が保有する建設機械数十点)の現地調査をする機会がありましたので、現地の様子を中心にご紹介します。

 シンガポールはマレーシア連邦から分離独立してから建国60 周年を迎え、テレビ広告や町中の至るところに「SG60」のロゴが見受けられました。町を歩くと中国系、マレー系、インド系、欧州系の住民に観光客の中国人・欧米人など様々な人がおり、多様な文化性を感じます。

 シンガポールでは、ほとんどの民有地が99 年の国家からの借地です。人口増加対策としてアフォーダビリティ住宅の供給を国家(Housing & Development Board HDB)主導で開発・再開発がおこなわれていますが、民間でのコンドミニアム開発も活発で、移動中も多くの建設現場に遭遇しました。


 シンガポールでは、地震・台風がほぼないため、住宅の耐震性能・強度は日本より緩く、プレキャストコンクリートの部屋を積み上げる形で高層住宅を建設するそうです。

 建設現場では、日本ではまず見かけない中国メーカーの建設機械を多く見られました。建設機械に詳しい方にお話を伺ったところ、日本製・欧米製に比べて価格が安く、性能も決して悪くないため、今後ますます中国メーカーへの置き換えが進んでいくとの事でした。

 また、工事現場ではクレーンオペレータが不足しており、月給は4,000~5,000SGD(日本円で46~57.5 万 1SGD 115 円換算)とのことです。(ちなみに一般事務職の月給は3,000SGD 程度とのこと)写真の通り、シンガポールのDAISO(日本の商品がそのまま陳列されています)の価格表をみるとシンガポールは日本の物価の2 倍以上あります。月給3,000SGD では満足な暮らしは難しいとのことです。

 今回のような多様な文化的背景を持つ国で調査をすることで、日本との類似点と相違点を実感し、日本の経済社会環境を客観的に見つめる非常に良い機会となりました。今後も、積極的に海外での評価・調査を進めていきたく思います。



  1. 脱炭素経営EXPO秋へ行ってきました
  2. 実務レポート① 機械装置に対する公正市場価値~金属熱処理業の場合~
  3. 実務レポート② 造船所+ドローン空撮
  4. 実務レポート③ 建造中の船舶
  5. はじめてのワーケーション2022夏in北海道斜里町
  6. ドローン技術演習(空撮)in北海道斜里町
  7. 動産評価の用語集
  8. たまにやって来る変化球を打つ!公正賃貸価値(Fair Rental Value)
  9. 在庫評価(ブランド雑貨)
  10. 輸入機械
  11. 内航船舶(貨物船)
  12. ドローン空撮(2024年春)
  13. 金属加工機械
  14. 車両
  15. ボイラ
  16. 食品加工機械
  17. 農業機械(トラクター)
  18. 搾乳ロボット
  19. 海外資産の評価

-動産評価精通者への道のり-農業機械(トラクター)

 今回はご依頼件数が急増中の「農業機械」についてご紹介します。就業人数の減少や就業者の高齢化など、人手不足が深刻な農業・酪農業・畜産業の現場では必要不可欠な農業機械ですが、本コラムではトラクターに着目したいと思います。 続きを読む

-動産評価精通者への道のり-食品加工機械

 今回は、我々の「食」を支えている、食品加工機械の動産評価についてご紹介します。

 食品加工機械は、農産物・畜産物・水産物等の原料を加工処理するための機械設備であり、主に食品工場で利用されています。単体で利用される機械設備もあれば、生産・製造ラインとして様々な機能を有する機械設備が一体的に利用される場合もあります。特に企業独自の製品を製造する場合、食材を特定の形状へ成形・カットが可能となるように機械設備の仕様変更が行われることが多いです。 続きを読む

太陽光発電所 -不動産と発電設備-

はじめに

2012年より電力の固定価格買い取り制度(FIT制度)が開始され、我が国の再生可能エネルギーの発電量は大きく伸長しています。この再生可能エネルギーの中でも「太陽光発電」の発電実績(2023年度)は約58%を占め、安定的な収益を確保できることから投資先としての需要も認められています。 続きを読む

-動産評価精通者への道のり-金属加工機械

今回は、機械設備評価として、お客様からのお問合せや実際に動産評価を行うことの多い「金属加工機械」についてご紹介します。

金属を加工する機械設備は、スマートフォンに使われる小さなネジから、航空機のエンジンまで、様々な場面で必要とされます。しかし、「金属加工機械」といっても様々で、目的とする形状や行いたい加工に合わせて非常に多くの種類に分けられています。
続きを読む

-動産評価精通者への道のり-内航船舶(貨物船)

先日、内航船舶の動産評価を行いました。船舶はその用途に応じて、貨物船や漁船、旅客船など様々な種類に分かれますが、今回の評価対象である「内航船舶」は国内の海運を担う重要は船舶であり、内航貨物船や内航旅客船に大別されます。 続きを読む