投稿者「三友システムアプレイザル」のアーカイブ

借地権(底地)割合についての最新分析 その1

 不動産鑑定士で創価大学法学部の教員の松田佳久です。今回は、借地権割合について見ていきたいと思います。

 不動産鑑定評価基準では、借地権付建物の鑑定評価額を算出するにあたっては、「積算価格、比準価格及び収益価格を関連づけて決定」するものとされています。しかし、令和6年の最新の裁判例を含む借地権割合について判断をしている裁判例を見てみますと更地価額等に借地権割合(底地については底地割合)を乗じて算出する手法も取り入れて、借地権価額(あるいは底地価額)を決定しているものが多いです。400以上の裁判例がありましたが、それらをすべて見てみましたら、借地権(底地)割合について以下のことがわかりました。

 なお、5月のコラムでは、この続きとして、借地権(底地)割合に影響を与える借地権の態様につき、その態様の違いがどのように影響を与えるかを示したいと思います。
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共有物の利用の円滑化に関する民法改正について(令和5年改正民法その1)

 創価大学法学部で専任教員として民法を担当しています不動産鑑定士の松田です。今回は、所有者不明土地等について見ていきます。

 担保評価等の不動産鑑定評価を行うにあたり、共有土地であるけれども共有者の一人が行方不明であるといった場合があると思います。その場合、処分が一定程度制限されますので、当然に評価がその分減価されるものと思います。 続きを読む

私のデジタル住宅

 コロナ禍は、発生から2年が過ぎようとしていますが、なかなか出口が見えません。今年はワクチンの接種も開始され、昨年ほどの混乱はなかったようにも思われますが、不動産市場では老舗料亭が閉店したり、名門ホテルの廃業が決まるといった大きな混乱が続いています。サラリーマンの勤務形態もテレワークの比率が高まり、このままいけば「オフィスに顔を出すのは週に一度が当たり前」という時代がやって来るのかもしれません。そうなれば、アセットとしてのオフィスの盤石性が崩れるとともに、住宅市場でもこれまでの価格相場は大きく塗り替えられることが予想されます。既に、首都圏では駅に近いマンションから郊外の戸建住宅に需要が流れ始めており、地方圏でも新幹線通勤圏とされるエリアでは新築住宅に対する問い合わせが目に見えて増えています。 続きを読む

私とコインパーキング

 街中では、あちらこちらでコインパーキングを見かけます。最近はレンタカーとセットになっているケースも多く、とても便利です。こうした駐車場の大半は、少なくとも都市部では、古くなった建物が取り壊され、新しい建物の工事が始まるまでの間に限って暫定的に駐車場として利用されているものです。しかし、コロナ禍で経済が低迷し、着工の見合せ等が多発すれば、今後は都心の一等地といえども駐車場としての利用が長引くケースも考えておかなければなりません。 続きを読む

私とコロナショック

 今年は大変な一年になりました。年明けにはアメリカがイランを攻撃し、イランによる報復活動の直後には世界大戦や世界恐慌への危機感が高まりました。しかし、それも束の間、今度は中国で新型のコロナウイルスが発生し、折しも春節(旧正月)の時期と重なったこともあり、ウイルスは中国人旅行者によって世界中に拡散される結果となりました。その後の各国の状況は周知のとおりですが、特に日本は莫大な経済効果が見込まれていた東京オリンピックが史上初めて延期される等、前代未聞の経済アクシデントに見舞われています。 続きを読む